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今回は本格的ミュージカルと銘打ち、宝塚と共同して行った公演。
これは嫌でも今までとは違うミュージカルを期待してしまう。
それだけに、客のハードルは高かったと思う。

蓋を開けてみると、これがその期待を全く裏切らないどころか、
予想の上を行く内容だった。

冒頭の一幕が終わると、箙さんの歌のパートが始まる。
さすが宝塚の本職。その圧倒的な声量と歌声にすげぇ！と感じる。
そして、一方として、この方に負けないぐらいの演技ができるの？
という不安も出てくる。

ところが、主役の愛ちゃんはもちろん、ヘケート役の美貴ちゃんも
素晴らしい歌を聞かせてくれた。

それだけではない。
大臣役のよっすぃも素晴らしい歌を披露。
さらにマコもえりもガキさんも普段とは一味違う歌を聞かせてくれる。

これをみて、やはりモーニング娘。はただのアイドルじゃないな、
と強く感じた。
そりゃプロの宝塚の人やオペラの人にはかないませんよ。
でも、ただのアイドルではないと言えるだけの実力は間違いなくある。

そしてもう一人素晴らしい演技をしたのが梨華ちゃん。
今回はフランツ役なのだが・・・格好いい。
男役がこれほど見事に出来るとは。

歌も梨華ちゃんとは思えない出来。気合の入り方が違う。
最近髪型を超ショートヘアに変えたが、
それはこのためなのではないかと思うぐらいだ。

歌唱力に関しては手放しで褒めるわけにはいかないが、
演技力や引き込む力は素晴らしかったね。
なっちや亜弥ちゃんのフランツも楽しみです。


全体を通して思ったことは、きちんと舞台の練習を積んでいる事だ。
動きはバレエの要素は取り入れているが、
流石にコレはまだあまり形にはなっていない。

歌に関しては確実にいつもの歌と違う歌い方をしている。
きちんと腹式で歌っているんだよね。

前に矢口さんがリーダーになった時だっただろうか。
モーニング娘。は（事務所の活動として）ボイストレーニングを
行っていないという話があった。

日々目先のライブ練習等に追われてやる余裕がないのだろう。
それが今回のミュージカルを機会に勉強できた。
これはメンバーにとって大きな財産になるのではないだろうか。

実はこの間のハロコンで愛ちゃんの歌った夏男をみた時、
高音の声の伸びを聞いて、これ本当にちゃんと歌ってるのかなぁ、
と少し疑問を抱いていた。あまりにも伸びがよかったので。

しかし、リボンの騎士を見て、ああ、なるほど、
あの伸びはリボンの騎士の練習の成果なのか
と疑問は氷解した。

彼女らのスキルに今回のミュージカルは
大きな経験をもたらしたに違いない。
今後の彼女達の歌への影響も楽しみだ。


劇の内容は適度に笑いの場所を入れているし、
話は完成されているので、普通に面白い。

小春ちゃんの子供キャラや、さゆみんのうさピーなど
きちんとメンバー一人一人の個性を活かしている。
この脚本を作った木村氏に感謝したいと思う。


公演にはまだまだ入る予定だ。
これからは一人一人の演者に注目して見て行こうと思う。
次回はさゆみんにフォーカスして感想を書く予定。